2018年01月25日

三浦海岸..



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  石は50代最後の大晦日を迎えていた。『 人間到る処青山ありと云うけれど海外での活躍は叶わなかったな 』 と心で呟きながら人生を回想していた。『 地方選挙挑戦のバトンは牧口さんに渡したし心臓の治療経過も一応順調みたいだし、とりあえず善しかな 』 と。想えば善と悪の狭間で沈黙と静観を柱に仏道修行の日々に明け暮れる10年間だった。そんな石は現実を生きる上で60歳になる新たな年を迎える為の総括として不本意ではあったが金銭等の因果関係のあった全ての対象者に対して 時効の援用権を宣言 もした。石は数々の事柄を頭に想い浮かべては全ての縁した人達の幸福を祈ると共に感謝と反省、そして謝罪の心でその気持ちを強く持ちながら還暦を迎える新年からは何事にも囚われる “事” も無く新たに出会う人との縁を良縁に健康で真に自由な生き方を心掛けて行く “事” を決意し59歳の大晦日を静かに終えた。

  新年が明けて石は還暦を迎える年には相応しいとても静かで平穏に満ちた御正月を過ごせたそんな中、仕事始めから初めての火曜日自宅の電話が鳴った。相手は以前お世話になったNPO法人の施設長幸村だった。
 「 何してるの?出て来ませんか 」
 と食事の誘いだった。
 石は、
 「 そうですね御話も聞きたいし 」
 と急いで支度をして蒲田東口駅前の羽餃子が売りのお店まで出掛けた。
 「 こんばんは、御電話有難う御座いました 」
 と、そう挨拶して石が席に着くと。
 「 やっぱり痩せたわよね 」
 と、石の姿を見て幸村は返した。
 「 えぇ、4ヶ月で10`痩せましたから 」
 石がそう応えると幸村は続けた、
 「 私、もう75歳でしょうそろそろ引退したいのよ 」
 石は、幸村が珍しく弱音を吐いたのを聞き驚いた、それは小柄な体からは想像出来ない男前な女性だと彼女を知る誰もが知っているからだ。
 「 引退したら良いじゃないですか 」 
 石は、遠慮なく幸村に引退を勧めた。
 「 1年後にそうしたいから少し助けてくれるかな 」
 と、幸村は返して来た。
 石は快く
 「 判りました 」 
 と返事した。

 数日後、石は二人の兄夫婦と5人で三浦霊園にいた。


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 「 おじちゃん、お久しぶりですね 」
 と、次兄の嫁、金文子が声を掛けて来た。
 「 お久しぶりです 」
 石も返した。5人は毎年恒例のお墓参りを済ませて三浦海岸の行き付けの御鮨屋で新年会をした。
 「 新年明けましておめでとう御座います、乾杯〜 」 
 5人が揃うのは実に初めての新年会だ。
 石は長兄の嫁、賢子にこう投げ掛けた。
 「 兄弟皆道を間違えたかもしれませんね、長兄はヤクザか右翼に、次兄は格闘家に、小生は俳優に成っていれば良かったかもね 」
 と。久しぶりの兄弟家族の酒席に笑いは耐えなかった、石は心で呟いた、
 『 アボジ、オモニ、カムサハムニダ 』 。








  Ps.小説石君のエピソードシリーズはエピソードXで終了致します。御購読有難う御座いました ... 石君より 。
posted by 石君 at 14:19| 東京 ☀| Comment(0) | エピソードX | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月24日

バトン..



  石は4度目になる痔の手術を受ける為横浜市戸部にある木島病院に入院していた。二週間の入院生活で石は一つの答えを出していたそれは地方選挙への挑戦は後進にバトンを渡そうというものであった。石はフェイスブックでフレンドになった元あしたの党の公認で区議選に出馬し1969票で惜しくも落選していた田園調布在住の牧口幸太とJR蒲田駅東口の交番前で会った。

  「 石です 」
  
  「 牧口です 」

  二人は石の元後援会幹部が経営する中華料理店へ行った。

  「 牧口さんは無所属で闘うのですか 」 
  
  石が牧口に質問すると

  「 ハイ! あしたの党は解散しましたから無所属です 」

  石は新田将平とあしたの党元代表の渡田喜一との関係等を話し牧口幸太への支援を約束した。





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  石は2度目の区議選を無所属で挑み落選はしたが前向きな牧口幸太の人間性に好感を持っていた。石は自分の思いを伝えた。

  「 牧口さん、良かったら私のバトンを受け取って貰えませんか 」

  石は志し半場でこの世を去った恩師新田将平の為に創った後援会名簿が出て来た事を説明し一緒に地元を回らないかと誘った。

  「 是非お願いします 」

  カメラマンの仕事の合間を縫って牧口幸太は石と精力的に地元を回った。

  「 いいよ家で会合を開催しても 」

  石の後援者で先輩でもある江川が牧口幸太が秘書をしていた無所属の参議院議員山根権太の会合を自宅で開催してくれる事を約束してくれた。





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  「 それでは、皆さん乾杯! 」

  江川の音頭で懇親会は始った。石は 『 過去5回の地方選挙では並並ならない支援を頂き感謝してますこれからは牧口幸太さんの時代です 』 と心で呟き回想に耽っていた。会は盛況のうちに終わり山根権太議員の会合と牧口幸太のデビューは成功した。石は 『 地方選のバトンも渡せたし広宣流布の使命に生きる 』 と心に誓った。そして新年を向かえ石は気になってる事があったそれは暮れ頃から背中の右側が痛く寝付が悪かった為だ。

  「 心臓に先天性の穴が空いてます 」

  石は驚いた近所の病院で健診を受けた結果心電図に心疾患の虞ありと診断された為大学病院へ更なる検査に訪れて担当の医師からそう告げられたからだ。

  「 先生、やばいですか 」

  石が心配そうに尋ねると

  「 当分運動は駄目です早急に手術です 」

  医師が淡々と語るその口元を見つめながら石の頭は真っ白になっていた。

  「 分かりました 」

  石は医師に言われるままに手術を受ける事に同意し病院を後にした。『 俺も此処までか 』 石は三障四魔であることは分かっていた分かってはいたけど ... 石は帰宅すると御本尊様に合掌をし題目を上げていた 。

  「 南無妙法蓮華経 」

  「 南無妙法蓮華経 」 

  「 南無妙法蓮華経 」 と。

     
posted by 石君 at 01:55| 東京 ☀| Comment(0) | エピソードX | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月17日

“カオス”

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 大晦日も差迫った12月、石は横浜関内に以前公和党前区議の荒瀬に紹介されたIT関係の会社を経営する松川を訪ねていた。
 「しばらくです、社長のお役に立てれば光栄です」
 松川とは石が始めたばかりのFB(フェイスブック)で再会をし会うのは5年ぶりであった、
 「石君是非当社の代理店になってセミナー開催してくださいよ」
 松川は熱心に石を勧誘した、石は紹介者の荒瀬に相談、後日荒瀬と一緒に再度松川の会社へ赴いた、
 「私の兄が足立で介護施設を経営してますから御社の商材を置いても良いですよ」
 と荒瀬は松川に申し出た、
 「早速ありがとうございます」
 松川は荒瀬の申し出に心良くしていた、
 「それでは、席用意してますから」
 石と荒瀬は松川が用意した関内の割烹料理屋へ松川の案内で向かった ... 

 5年前荒瀬が石に蒲田の西亜会午前会長を紹介した際同席していたのが松川だった、松川は石の知る新宿万月一家の塚原が松川の亡くなった父と縁があった事を話していた、西亜会午前会長は蒲田東口を縄張りにしている金田興行の二代目会長で見た目は高級レストランのオーナー風であった。

 ... 「歌でも歌いますか?」
 松川は二件目外人クラブを誘ったが、荒瀬のたっての願いに福富町のコリアンクラブへ、タクシーで向かった、店に入るとステージの右側に通され席に着いたが、すぐさま反対側の席に移された。 『落ち着かない店だな?』 石は内心呟いてた、ホステスが席に着いて会話が弾みだした頃、
 「オィ!この野郎ママはいないのかぁ〜」
 と隣の席に座った一人の男が騒ぎ出した〜、『何だこいつ』と石は思ったが、関係ない顔をしてカラオケを歌いだした、すると今度は、
 「ふざけんな!荒尾呼べ!」
 とボトルのビンを投げつけ“ガシャン”と割れて他の客たちも騒然としてしまった、『しょうがねぇなぁ!』と石は心でつぶやいて、好きな永ちゃんの“ファンキーモンキーベイビー”を熱唱し始めた、
 「君はファンキモンキベイビー〜!」
 すると男は表に出ていった、と今度はホステスが来て
 「オッパ!(お兄さん)あのカンペ(ヤクザ)がオッパと一緒の社長さんと話してるよ!それで社長さん呼んでるよ〜」
 と、
 石は心配になり表に出ると、
 「何だ!」
 と、男が睨みを利かせて石に向かって来た、見ると松川は表の通りにいた、
 「何?」
 石が返すと、
 「ここは横浜だ!」
 と凄まれ、
 「あんた誰だよ?」
 と詰められて、
 「そういうあんたは?」
 「富士川会杉田一家の湯原だ!」
 「その湯原さんがなんの用?」
 「だから誰なんだよ!」
 と、またまた詰めて来たので仕方なく、
 「川崎の大森です!」
 と応えると、
 「オーッ!豊久さんか?電話したろうか?」
 「8181だろう?」、『ん〜んッ!』と思った石は、
 「あぁ〜してみれば!」
 と返した、
 「坊ちゃん、悪かったね〜」
 と男は去っていった ... 

 石は、『店のママもホステスもあの男も皆ツルミ(仲間)だな!』と思っていた、また横浜も名親分達が続々に他界し世代交代で力関係がまだまだ落ち着かないのかな?とも素朴に思った。

 ... 「それじゃお先に〜」
 松川は先に社員と店を出た。
 石は、荒瀬と関内駅から京浜東北線に乗り込み、
 「ふぅ〜何ですかあれは?」
 と、思い思いに一日を振り返りあまりのバカバカしさに笑いながら蒲田へ帰った。
 その後何回か松川と会うも松川が経営する会社との代理店の話は双方の条件などが揃わず破棄になった。

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posted by 石君 at 16:09| 東京 ☀| Comment(0) | エピソードX | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする